追い詰められた経験の良し悪し
追い詰められたときにやりきった経験がある人間は強いです。
どんな苦境に陥ってもやりきったときの成功体験が力となり、再び乗り越えることが出来ます。
しかし無理をしての成功体験はある種のドーピングなのではないかと思います。
追い詰められたときには、やり切る覚悟を決めるのも大事ですが、本当に自分が対応できるのか冷静に考えるべきなのではないでしょうか。
火事場のクソ力
人間にはいわゆる火事場のクソ力のような力があります。
追い詰められてどうしようもなくなったときに覚悟が決まると、力が湧いてきて直面している苦境を乗り越えることが出来ます。
強烈な成功体験
苦境を乗り越えることが出来たという経験は大きな財産になります。
同じような苦境に陥っても、前回成功したという事実が背中を押し、同じように無茶をすればなんとかなるという自信が湧いてきます。
成功体験は必ずプラスになるのか
一方でその経験はその時のものでしかないのではないかとも思います。
前に成功したときと、次に追い詰められたときは同じ状況でしょうか。
同じように無理をして同じように結果を出せるのでしょうか。
個人的な認識ですが、そこには違いがあるのではないかと考えています。
次に追い詰められたときは、肉体や心にダメージが蓄積された状態でのスタートになります。
同じように動いたとして、体や心が言うことをきくかどうかはわかりません。
ワーカホリックの人が突然倒れるというような事態は、この辺りの判断力が鈍っていることに起因しているのではないかと思っています。
ダメージの蓄積
人間の体や心はやわではないかもしれませんが、一方で繊細な部分があります。
体の不調もすぐに表に出てくるものもあれば、最後の最後までわからないまま突然くる場合もあります。
無理をして乗り越えるというような苦境であれば、過剰な残業、栄養バランスの乱れ、睡眠不足などがあっての経験でしょう。
そういったマイナス要因はその時は大丈夫でも、ダメージは体に蓄積されていきます。
成功体験とダメージ
無理をして苦境を乗り越えた成功体験は達成感をもたらしてくれるでしょう。
しかし、その時の無理は確実に体にダメージを与えています。
そのダメージがすぐに表に出てくるものであれば、出来ない無理は体が止めてくれるでしょう。
しかし、表に出ないようなダメージだとわかったときには、命に関わる状況になっているかもしれません。
無理をしての成功体験を過信しない
苦境で無理をしての成功体験は自分に力をもたらしてくれるかもしれません。
しかし、それは確実に自分の体にダメージをもたらしての成果です。
本当にそこまですべきか考え、自分の体を第一に考えましょう。
また人によってダメージに対するキャパシティは違いますので、無理の強要はしないようにしましょう。